動力発生装置の基本 ~エンジン性能曲線~

最高出力や最高トルクは主要諸元に記載されていることも多いので、目にすることは多いと思います。
では、最高値以外の出力やトルク特性はどうなっているのかというと、これはあんまり目にする機会は無いかもしれません。

ただし、車両の特性が詳しく記載されているサービスマニュアルであったり、またはシャーシダイナモで車両の動力チェックを行うと、車両の特性を事細かいデータを曲線グラフにて知りえることができます。

【性能曲線グラフ】

車両の出力とトルク情報を回転数ごとに分かるよう曲線グラフにて表されているのが、性能曲線グラフです。
グラフの横軸には回転数の目盛りが刻まれており、縦軸左には出力の目盛りが、縦軸右にはトルクの目盛りが刻まれています。
グラフには出力とトルクの曲線が一本ずつ記されており、どの回転数でどれくらいの出力・トルクであるかが一目瞭然となっています。

出力曲線は、エンジンの回転数が上がるにつれて大きく上昇し、頂点を迎えると下降しはじめます。
山の頂点がすなわち最高出力となり、頂点を過ぎた後は、回転数を高めても出力を伸ばすことはできないということになります。
それどころか、エンジンにダメージを与えてしまう恐れもあるとされています。

出力曲線は、どれも大きな山を1つ描く曲線であるのに対し、トルク曲線は「低速トルク型」と「高回転型」の2つの曲線に分けることができます。
低速トルク型は、緩やかな波打つ感じの曲線を描いています。

山と言うよりも平坦に近い曲線です。
つまり、どの回転数からでもスムーズな加速を行うことができる、フラットなエンジン特性という証拠です。

一方、高速回転型では、出力曲線同様に大きな1つの山を描くような曲線となっています。
この形状があらわすのは、常に山の頂上付近のエンジン回転数を狙わなければ加速性能を得られないという癖の強いトルク特性となっています。
このようなタイプは公道向きというよりも、レース走行向きとなっています。

また、性能曲線グラフでは出力とトルクの詳細でしたが、それとは別に走行性能曲線というのもあります。

こちらの場合だと、各ギヤの速度とエンジンの回転数の関係を表している「速度とエンジン回転数の関係」、各ギヤのスロットル全開時の速度の際にどれくらいの後輪駆動力が発生しているかを示す「速度と後輪駆動力の関係」、各ギヤで何%の勾配路を走行したときの速度を示す「速度と走行抵抗の関係」を、グラフから読み取ることができるようになっています。